経営オタク

経営や起業や色々書きます。続けば

マーケティングって聞かれたら、なんて答える?

何でもかんでもマーケティングって名前をつけるものですから、マーケティングが何なのかわからなくなる。


webマーケティング、コンテンツマーケティング、しまいには、インバウンドマーケティングなんてものも出てきてから、これはもう「料理を木の皿にのせたら美味しそうにみえる」と同じで、マーケティングってつけたらカッコよく見えるために存在するのかなと思ってしまう。


「で、実際、マーケティングって何なのよ!?」
って、顔を近づけて、額にシワを寄せて、ほっぺた膨らませた石原さとみに聞かれたら…


「あ、あの、その…し、し、市場に適合させるこことです…」
と、私なら顔を赤面させ、斜め右下を見ながら答えるでしょう。


マーケティング = 市場に適合させること


つまり、お客様が求めてるものにするってことです。


わかりやすい事例を最近見つけたのでご紹介。


この商品見たことありますか?
f:id:yoshiki77:20180326233506p:plain


iliって商品で、簡単に紹介すると、オフラインでボタン一つで自分が言いたいことを翻訳してくれる機械です。


ほんやくこんにゃく!?マジ、ドラえもんついにきた!?
って思わせてくれるようなスゴイ商品ですが、翌々調べてみると


翻訳できるのが3ヶ国で、相互翻訳できない。
つまり、誰とでも話せるわけでなく、相手からの返しは自分でリスニングする必要があると
他にも、長い会話向きではなかったりするんです。


なーんだガッカリと思うなかれ〜


私もできないことも結構あるなぁって最初は思ったんですが…

これが技術的にできないからできないってわけでなくて、あえて、機能としてつけてないんです。

その理由を吉田社長はインタビューでこう答えています。

吉田:「自動翻訳機がどんな場面で使われるのか。また、どんな機能が必要なのかを知るため、開発に当たっては徹底してマーケティングを行いました。多くの方にモニターとしてiliを使ってもらったところ、その結果から機能はなるべくシンプルな方がいい、ということがわかりました。たとえば翻訳機能を双方向ではなく一方向に絞ったり、音量調整機能をあえて外したり・・・。モニターにいちばん使われた機能だけを残した結果、今の形が生まれたんです。」

マーケティングをした結果、不要な削って削って削ってって出来上がったのがiliなのです。
技術的にたぶん凝った何百の言語を入れることは出来たのかもしれません。


しかし、収録した言語が多いほどコストも高くなります。使用する際の操作も複雑になります。もしかしたら、サイズ感も大きく重たくなったのかもしれません。
スワヒリ語が翻訳できる代わりに、値段も操作性も悪くなり、重くなる。
消費者は求めているのでしょうか?


技術って追求すればいくらでも向上できるだろうし、機能も詰め込めばいくらでも詰め込めます。
しかし、残念なことに「多機能=お客様が喜ぶ」ってわけではないのです。

だから、商品開発やサービスを提供するとき、お客様が喜ぶ、お客様に合わせた商品やサービスを売ることが大切なのです。
そして、そのために求められるのがマーケティング


市場に商品を適合性させる。技術。


そう、それがマーケティングなんです。