経営オタク

経営や起業や色々書きます。続けば

うちの社長が、カラカラの大地にブルーオーシャンという蜃気楼を見てしまっているので、誰か止めて。

ブルーオーシャン戦略をご存知でしょうか?
めちゃめちゃ有名な経営戦略で、経営に少しでも興味あれば見たことあるでしょう。この本を。


この本、経営界では、人間失格吾輩は猫であると同じぐらい有名。人間失格吾輩は猫であると同じくらいたぶん見てはいるし、売れてるけど、最後まで読みきったことはない人がほとんど。


なぜ、みんな読まないのか?
わざわざ読まなくてもこれだけ知ってれば、読んだ風になれるからだ。

それは
ブルーオーシャン=敵がいなき平和な市場
レッドオーシャン=敵だらけの争って血まみれの市場

このことさえ知ってれば、十分だ。6つのパスとか具体的な使い方まで本に書かれてるが読む必要はない。上記のことさえ知ってれば、知ってる風が出せる。相手もどうせ読んだことないし、上記のことしか知らない。


だから、明日から上司に
「我が事業はレッドオーシャンにいます!だから、すぐさまブルーオーシャンにいきましょう!!!」
自信を持っていおう。上司も
「おぉ、おう!おれもブルーオーシャンに行こうと思ってたんだよね。やっぱブルーオーシャンだよな。」
すぐさま合わせてくれるでしょ。
どうやってブルーオーシャンを見つけていくのかさえわからないのにだ。会話成立し、お互い優れたビジネスマン風を醸し出せる。win-winだ。


ブルーオーシャン戦略の本を買ってしまった人は申し訳ない。今すぐ部下に上げてできるビジネスマン風を出すか、青い色を活かしてインテリアにしてほしい。それでこそブルーオーシャン戦略って本は活かせる。



と思っていたんだが…


この前、ウチの会社の社長が、

エステの店を開きます。鳥取で。」

って、言い出したわけだ。耳を疑ったよね。幻聴かな?エステ?鳥取


ウチの会社バリバリのIT系の会社だよ。東京にあるんだよ。社長。忘れちゃったのかな?


エステのエの字もないくらいITに染まった会社だし。エステする側の人達というか、されたほうがいい側の人間達集団だよ。ハードワークでお肌ガサガサだし、動かないからみんなデブデブだし。
しかも、鳥取って。どこか知ってるの社長。だいぶ下の方にある県だよ。東京からサクッと行ける場所じゃないよ。


続けて社長が言うわけ


鳥取に行った時、エステの店が無かったから」


無いから進出する!?そもそも本当に無いの?誰調べよ。社長調べって。都市伝説よりも信憑性ないから。
てか、競合がいないから、東京で流行ってるものは鳥取でも需要あるんじゃないかって考えでるのかな。


社長この際ハッキリと言いますね。

需要がないから、競合がいないのではないでしょうか!
競合いない=ブルーオーシャンじゃないから!
マジで誰だよ。社長にブルーオーシャン戦略について教えたの!
やたら競合いないとこばっか狙うなーって思ってたんだよ。前から。
競合いないけど、需要もねぇから下はしんどいですわー。微かな需要を探すのに必死で。
ブルーオーシャン戦略をやってもいいけど、せめてきちんと読んでよー。


って、ここに書いても社長に届かないので…


誰か… ブルーオーシャン戦略を読んで…
鳥取砂丘というカラカラの大地に、エステというブルーオーシャンの蜃気楼を見てしまっている社長を誰か止めて下さい…
お願いします。